十二指腸腫瘍・腺癌
 十二指腸癌は胃癌・大腸癌に比し、極めてまれでしたが、高齢化社会の進展とともに、最近、増加してきています(世界保健機関WHOの報告では70歳代・男性に最も多い)。X線検査の時代、大多数の十二指腸癌は進行した状態で発見され、長期生存は難しい疾患でした(5年生存率<30%)。しかし、内視鏡検査の普及により、前がん状態である“腺腫”または“早期癌”の段階で発見される患者さんの数は増えてきています。
 当センター所属の内視鏡医が考案した独自の方法で、鎮静薬投与で苦痛なく十二指腸最深部(第4部・上行脚)まで、短時間にくまなく観察する内視鏡検査を実践しており、小さな病変でも見逃すことなく、数多くの腺腫・早期癌を内視鏡的に診断しています。通常の内視鏡検査から細胞核・細胞質など顕微鏡レベルまで緻密な観察が可能な最新の内視鏡検査(エンドサイトスコピー)も行っています(国内外を問わず、現在、この検査が行える施設は数か所もありません)。
 治療に関しては、国内屈指の経験を持つ内視鏡医と外科医が緊密な連携のもと、内視鏡を用いた治療を中心に、患者さん一人一人の状態にマッチした低侵襲治療(最も体に負担のない治療)を実践しております。













小腸の疾患
 小腸の検査では、小腸内視鏡検査も行っていますので、外来でご相談ください。