消化器センター外科診療科長を拝命して
2023年4月より、江東豊洲病院消化器センター外科診療科長を拝命致しました。2014年に井上センター長を中心に消化器センターはスタートし、今年で10年目を迎えます。わたしたちの外科治療が、ますます、地域医療に貢献できるように努力していく所存です。どうぞよろしくお願いします。
当センターは、開院以来、上部消化管、下部消化管、肝胆膵領域の消化器全領域を網羅し、良性疾患から悪性疾患に至るまで、内科外科がone teamとなって、診療を行っています。教室のミッションは、大学病院として、江東区を中心とした医療圏の患者さんに、最善の医療を行うことであります。最新の機器で、精密な診断を行い、複数の合併症を持った患者さんに対しても、もっとも最適な治療を提案し診療します。
わたしたち外科医は、手術というリスクを伴った治療を行っています。そのため、手術は安全に遂行することが求められます。命を救う安全な手術を行うために、積極的に医療安全に取り組むことが必須で、診断から手術計画を立てるまで、独りよがりにならず、内科も含めたone teamで連携し、その過程を共有し、全力を尽くして完遂することが求められます。
もうひとつの教室のミッションは、患者さんに優しい低侵襲治療を提供することです。当センターでは、内視鏡治療などの内科的な治療から、いきなり、大きな開腹手術に移行するのではなく、腹腔鏡を用いた手術を積極的に適応し、内視鏡と腹腔鏡の合同手術など、可能な限り低侵襲で根治の得られる手術を行っています。教室では、現在、すべての領域を含む全手術の74%を腹腔鏡で行っています。
この春、あらたに3人の専攻医を迎え、外科医は28人となりました。開院以来、順調に医局員の増員をすることができています。これも、いままでのセンターの医療、研究、教育活動が正しく評価されている結果と考えています。今後も、いままでの方針を守りつつ、教室のレベルを進化させるため、常に新しい知識を吸収し、困難な症例も治療を完遂できるように努力して参ります。
コロナ禍が訪れてから、早3年が経過しました。新型コロナウイルス感染症により影響を受けられた方々には心よりお見舞い申し上げます。2021年後半より、徐々に新型コロナウイルス感染者数は減少しておりましたが、オミクロン株の出現により、再び予断の許さない状況になってきました。消化器センターも十分な感染対策を講じ、安全な診療を遂行していかなければと考えています。
当センターでは、2021年もコロナ禍の中、緊張感をもちながらも、順調に検査件数、手術件数が右肩上がりでありましたが、以前に比べると病状が進行した患者さんが、若干多い印象がありました。コロナ禍によって、健診を受診控えていた方が多かったのではないかと憂慮しています。
当センターは開院してから4月で8年目になります。開院時に初期研修を終えて入局した江東豊洲病院1期生の医師達も10年目の中堅になりました。また、開院後も毎年、内科外科共に、新しい入局者を迎えており、彼らと共にセンター全体も成長し、より層の厚くなった消化器チームとして、内科外科の隔てなく、患者さん、ご家族の視点に立った良質な医療を安全に提供することを目指して、一同誠意努めて参ります。本年もよろしくお願いいたします。
昭和大学江東豊洲病院消化器センターのホームページをご覧いただきありがとうございます。当消化器センターは、2014年4月に新しく旧豊洲病院から新築移転オープンした病院に、井上晴洋主任教授の下、昭和大学病院、昭和大学豊洲病院、昭和大学藤が丘病院、昭和大学横浜市北部病院の4病院から内科医・外科医が参集してスタートした教室です。
わたしたち消化器センターでは消化器内科・消化器外科、二つの科が合同で消化管、肝胆膵領域の良性・悪性疾患を担当しています。当センターの特徴は2科が合同で診療を担当し、医局のカンファレンスはつねに合同で行われ、さらに詳細な検討および臨床研究は臓器別グループのカンファレンスで行われるシステムをとっていることです。
消化器疾患は心血管系疾患、精神神経系疾患とともに我が国における主要疾患です。
死因の第1位は悪性腫瘍(がん)ですが、その中でも消化器癌がもっとも多く、過半数を占めています。一方で肥満やメタボリックシンドロームは、かつて内分泌代謝系の疾患と考えられていましたが、内臓肥満はむしろ消化器疾患のひとつであるとも考えられます。すなわち脂肪肝、胃食道逆流症、膵炎などの原因となり、さらには消化器癌の原因にもなります。
また、生活様式の変化やストレスの増加などにより炎症性腸疾患も年々増加しています。このように消化器疾患は非常に需要の多い分野であるといえます。教室ではこれらの疾患に対し、患者さんの立場に立って、まごころを尽くして医療を提供すること(至誠一貫)を目標にがんばっています。
現在、医局員はこの春に内科医4名、外科医2名のニューフェイスを迎え、総勢50名の医局になりました。
和気あいあいとした雰囲気の明るい職場です。海外からの留学生も多く、英語を日常的に使うことのできる環境もあります。また女性医師らは出産の後、診療に復帰し、育児を行いながらキャリアを形成し活躍できる環境を築いています。医局主催の研究会も数多くあり、とくに毎年主催している東京内視鏡国際ライブ(TOKYO Live)では全医局員がスタッフとなり、世界をリードする国内外の内視鏡医によるデモンストレーションライブを運営します。また、レクリエーションとしては新年会、歓送迎会、花見、サマーセミナー、忘年会などがあり、つねに医局員の親睦を深めることも行っています。